【白い孔雀】 よしだ みどり


目次:
序章 ハワイの国王、日本へ
第1章 高貴で神聖なる人
第2章 四月のバラ
第3章 流転の王女
第4章 最後の希望
あとがき


プリンセス・カイウラニの物語です。
純粋で芯が強い彼女の魅力、彼女の悩みが描かれています。
これは時代物の小説であって、資料としての歴史解説書とはチョット違います。 セリフも著者の演出ですし...。 ただその分、読みやすいし、物語に入って行きやすいと思います。

多分、読んでいて戸惑うのはリリウオカラニの言動だと思います。
これをどう解釈するかですが...。 リリウオカラニが彼女に対して、政治に関わらせないようにしていたのは、たぶんハワイが危険な状態だったからで、 若い彼女をそんな舞台(戦いの場)へ連れて行きたくなかったからである..と私は解釈しました。
決して王位を譲りたくないとか、そういう問題ではないと思いながら読んだほうがよいでしょう。
当時のハワイの現実を知らないと、リディアおばさんは単に権力に必死にすがった意地悪ババァに見えてしまいます。
この辺の表現が極端すぎて気になりました。

この本を読んでカイウラニのファンになる人は多いと思います。


この本は、廃刊のようです。古本などを探すと良いでしょう。



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